人間より、成長の早いロボット
街を、巨大な機械の塊が
ゆっくり、ゆっくり、移動する
この機械は
目の前にあるものを
何でも、破壊しては
自分の体の一部にしてしまうのが
最大の特徴で
人間さえも
歯車のごとく
ハンドルを回したり
ペダルを漕いだり
ベルトの上を走らされたり
動力源として、利用されている
ちなみに、疲れて
動けなくなった人間は
高い場所から、容赦なく棄てられ
新たな人間が、補充される
ところで、この機械の塊
いつ頃から、意志や知能を持ち始めたのか?
それは、誰にも分からない
ただ、製作者の博士の話によると
そもそもは、子供向けの
玩具ロボットに過ぎなかったらしいから
大した成長力である