詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

昨日も、今日も、入院中の母のお見舞いに行きました

 

 このブログに何度も登場している、胃癌で闘病中(入院中)の、私の母ですが、残念ながら、病状は、大幅に悪化しています。

 

 しかも、2~3日会わないうちに、母は一気に、弱ってしまった感じです。今の母は、自分で歩けないだけではなく、自分で起き上がることも、自分で寝返りを打つことも、出来ない状態です。

 

 痛みは、何とか薬で抑えていますが、その注入が遅れると、かなりの激痛があるらしく、周囲は見ていられない感じです。しかも、今後、痛み止めのレベルを上げていくと、心臓など、身体のあちこちに負担が掛かって、そのまま・・・ということも、普通にあるそうです。

 

 母の余命が、後どのくらいなのかは、担当の医師でも、予測はつかないようですが、話を聞いた限り、早ければ、一週間ということすらある感じです。もちろん、一ヶ月、二ヶ月、それ以上という可能性もゼロではないと思いますが、一ヶ月も持てば、頑張った方と言える段階にあるようです。

 

 一ヶ月前、いや、十日前でも、予測のつかなった、急展開の厳しい現実に、私は脱力感、無力感、それ以上に、まだ、母は生きているというのに、喪失感さえ抱いている状況です。

 

 昨日の夜に会った母は、ちょうど痛みが始まる時で、この状態じゃ、今夜は、このまま病院に泊まって、朝まで私が傍にいた方が良いのでは?とも思いましたが、十数分後、痛み止めの薬が効いてくると、小さな声でしたが、会話のやり取りも出来、笑顔も少し見られたので、私は安心して帰りました。

 

 今日の午前中に会った母は、色々な薬の副作用で、眠気が酷く、少し話をしたと思ったら、目を閉じるといった感じでしたが、家の話をしたり、病院の話をしたり、天気や桜の話をしたりしました。

  

 病院では、家族が誰もいない時、母は、ストローとフタ付きのコップに入れてある水しか飲めないのですが、味のしないもの、あるいは、常温のものは飲みにくくなっているそうで、私が、病院の自販機でコーラを買って来て、母に飲んでもらいました。

 

 母は寝たまま、ストローで少しずつ、4~5回吸って、吐き出さずに、最後まで飲み込みました。

 

 美味しいとも、不味いとも言いませんでした。

 

 

 しばらくして、私の帰り際、母が力なく手招きをしたので、私が、母の口に耳を近付けると、「今日は、お前が居てくれたから、コーラが飲めて良かった。勿体無いから、残りはお前が飲め」と、掠れた声で言いました。

 

 私は、お言葉に甘えて、母が飲んだ残りのコーラを、帰りの車の中で、運転しながら、飲んでいました。

 

 また、母にコーラを飲ませてあげたい!こんな簡単なことが、もうすぐ出来なくなるかも知れないなんて・・・・・・人より、語彙の貧困な私には、何とも、言い様がありません。