詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

ひよっこ、これから最終回に向けて、枝葉エピソードが増えていく?その可能性について

 

f:id:kitafumi:20170802092408j:image

 

 NHK・朝の連続テレビ小説「ひよっこ」は、このドラマのストーリーの軸、失踪したと目されていた、みね子の父・実が、記憶喪失者として、発見されたことで(第102話)、今後のストーリーの軸が、主人公の「父親捜し」から、「実の記憶を甦らせる」ことに移っていくのは、規定路線かと思われます。

 

 もちろん、結局、「実の記憶は戻らなかった」というパターンも、アリでしょうし、実の記憶の回復を「最終週まで、引っ張らない」で、別のクライマックスを作るのもアリでしょうが、このドラマの主要なテーマが、「主人公みね子の家族再生物語」であることを踏まえると、彼女の家族にヒビが入った原因、「記憶喪失者・実」をキーマンとしない、最終回(最終週)は、考えにくい気がします。

 

 それでは、今後、このドラマが、実の記憶喪失の話ばかりやるようになっていくのか、というと、おそらく、そんなことはなく、失踪した実捜しが、ストーリーの軸(みね子の上京の理由)であったにも関わらず、かなり長い間、放置気味であったように、実の記憶の再生の話も、頻繁にやるのは、せいぜい、発見から2週~3週で、その後は、みね子の日常生活と、周囲の人たちのエピソードが、中心になっていくと思われます。

 

 最終回に向けて、ストーリーの三大軸になるのは、「実の記憶が再生され、彼は、谷田部家の大黒柱として復活出来るのか?」、「谷田部家の借金は、どのようにして、完済されるのか?」、「普通の若い田舎娘というドラマ・コンセプトの、みね子は、自身の夢や目標を持つことがあるのか?再び、恋愛するのだとしたら、相手は?結婚は?」ということになると思いますが、案外、どれも、大した撮れ高にはならないような・・・何しろ、このドラマの脚本家の岡田恵和氏は、A→B→C→D→Eと、展開していくのがセオリーのところで、BとD、酷い時は、BとCとDを省略するケースが少なくないですから・・・高子と太郎の結婚の時みたいに(A出会い→Eプロポーズ)!

 

 そうなると、最終回までの、撮れ高確保のために、脇役たちのサイドストーリーが、重要になってきますが、「時子の女優としての夢は、どの程度、実現するのか?」、「三男は、米屋の娘・米子と、最終的にどうなるのか?」、「(愛子も絡むと思われる)由香と、鈴子・省吾の関係改善は?」、「(由香も絡むと思われる)愛子の省吾に対する、恋心の行方は?」くらいしか、少なくとも、有力といえるものはありません。

 

 そうなると、最終回までの、撮れ高確保のために、脇役の脇役たちの、スピンオフ的エピソードが、重要になってきますが、「漫画家二人の話」、「早苗がお見合いする、みたいな話」、「元治の過去に、焦点が当たるような話」、「高子の奥茨城での、結婚生活のひとコマ」、「茂や千代子や進に、焦点が当たるような話」、「豊子や澄子に、焦点が当たるような話」などが多くなり、この記事のタイトル通り、「枝葉エピソードが増えていく可能性」は、決して、低くはないと思います。

 

 ひよっこに於ける、ストーリーの軸と、さほど関係のない、枝葉エピソード群は、ファンの人たちからは、「登場人物が、脇役の脇役まで、丁寧に描かれている」と評価され、アンチの人たちからは、「また、寄り道、何の進展もない」と批判されてきました。

 

 そして、このドラマの、これまでの枝葉エピソード群の多さに関しては、少なくとも、視聴率的に、ウケていたとは言い難く、最近のように、ストーリーが急展開していく、ひよっこを望んでいる人には、退屈するかも知れません・・・しかし、私個人は、ストーリーの起伏が激しい、大きな物語よりも、その一話、そのワンシーンが面白い、小さな物語の方が、このドラマの脚本家の岡田氏の長所が、一段と、活かされている感じがして、好きなので、真面目に、実の話ばかりやられるよりは、いちファンとして、はるかに嬉しい傾向なのですが、はたして・・・?