詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

ユニバーサル広告社(第3話)、脚本家と演出家が代わって、普通っぽい仕上がり、私的にはイマイチ!

 

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 テレビ東京「ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます~」の、第3話を観ました。

 

 脚本家と演出家が代わって、ドラマの質が落ちたとまでは思いませんが、仕上がりが普通っぽくなり、私的には、第1話~第2話のコンビの方が好きですが、一般ウケという意味では(視聴率的には)、第3話のコンビの方が、良かったかも知れません。

 

 特に、今回の脚本家の、1話完結エピソードに相応しい、キッチリした起承転結は、第1話~第2話を担当した、「起が長い」、「承や転を省略してしまう」、「結がない」というような、セオリー破りを、チラホラ、やってしまう、岡田恵和氏にはないもので、「代わって良かった」と思う人も、もしかしたら、少なくないのかも知れません。

 

 

 また、今回の演出の方ですが、あくまで微妙な問題、かつ私の好みに過ぎませんが、第1話~第2話の演出家と比べると、「登場人物の、個を描くセンス、対を描くセンス、全体を描くセンス」、どれをとっても、力量的に、劣っていたと思います。

 

 特に、今回の放送の見せ場のひとつでもあった、杉山が住んでいる家の前で、彼とさくらが、色々と会話を交わす場面は、長い時間をかけて、余裕をもって、撮ってみた割には、何となく忙しなく(結構、間も、取っていたにも関わらず)、最初から最後まで、どこか、しっくりこない感じ・・・二人の会話が終了、二人+商店街の通りも入る構図、猫の鳴き声、沈黙という流れも、もう少しだけ、余韻が欲しかった(猫のアップでも、夜空のアップでも、何でもいいから、欲しかった)気がします。

 

 本当に、全くもって、私個人の趣味・感覚に過ぎない話で、恐縮なのですが・・・。

 

 

 今回の第3話のメイン・エピソードである、魚屋の女主人の広告依頼、そして、イベント開催ですが・・・日本のドラマ的リアリティーにおいては(虚構の中の現実としては)、アリの範囲ですが(実際、よくあるパターンですが)、広告(あるいは、現実)としては、ただの「打ち上げ花火」でしかなく、たとえ、商店街の人たちの善意で、人件費はタダでも、その他の費用を回収するだけの、宣伝効果があったとは、とても、思えません・・・。

 

 それから、この魚屋のイベント、ドラマというより、まるで、CMにしか見えませんでしたが、「このイベント自体が、広告だから」という意味の、演出意図でも、込められていたのでしょうか?

 

 特に、良くも悪くもなかったので、どんな意図があったところで、別に、構いやしないんですけど・・・。

 

 

 次は、冷凍食品のコンペの方の話ですが、間違いなく、見せ場になるはずの、プレゼン・シーンを描かずに、電話一本(落選の知らせ)で、終わらせてしまうのは、手抜きでしかないかと・・・おそらく、脚本家・演出家の複数体制と、その引き継ぎの兼ね合いがあるんでしょうけど、だったら、今回は、エピソードをひとつ(魚屋の女主人の話)にしぼって、担当する回数も多ければ、初回だけではなく、最終回も担当するであろう、岡田氏に、杉山が在籍していた「博王堂との対決」に関するようなエピソードは、全て、任せてしまった方が、良かった気がします。

 

 

 最後になりますが、第1話~第3話を観た、全体の印象として、このドラマは、「人情もの」の色合いが濃く、始まる前、(例えば、ひよっこファンが)期待していたほど、コメディー色の方は、濃くないようです。

 

 城田(やついいちろう)と、猪熊(片瀬那奈の、やや長めの、電話対応のシーン、良かったです)の、キャラが立ってきているので(特に、コメディー・タッチな面で)、もっと、この二人の出番を増やして、笑いの手数を増やしてもらえたら・・・私は、そう願っています。