詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

わろてんか(第47回~第48回)、まるで、突然、打ち切りが決まったドラマの、最終回のような急展開!

 

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 NHK・朝の連続テレビ小説「わろてんか(第47回~第48回)」は、藤吉から風鳥亭の会社化の提案、てんから木戸銭半額の提案、藤吉が寺ギンと取り分の交渉、トキがやって来る、一周年記念興行、藤岡家に借金完済、啄子から「人財」という、新たな家訓の話、てんと藤吉の結婚、戻って来たアサリ、北村笑店の設立、アメリカへと旅立つ啄子、子供の産まれた、てんと藤吉夫婦と・・・本来なら、二週・三週かけてやるような話が、たったの2話で完了!このままのペースで進んでいくと、このドラマの最終回では、てんのひ孫あたりが活躍する、今現在の話になっているかも知れません。

 

 それでは、ありとあらゆるエピソードが、食い散らかされながら、どんどん、ワープしていく、時空を超えた、SFドラマ「わろてんか(第47回~第48回)」の気になったところを、いくつか、指摘してみようと思います。

 

 

「風太から、儀兵衛の死を知らされ、あれだけ、動揺していた、てんが、翌日には、元気いっぱい・・・その理由『昨夜の寄席で、たくさん、笑ったから』って、そういう問題?」

 

「風太が『てんを頼みます』と、深々と頭を下げると、藤吉は『ああ』と、つれない返事をするだけ・・・もう少し、言うことない?」

 

「儀兵衛の死を知った、翌日の夜(?)、藤吉が寄席を会社にしたいと、てんと啄子に提案・・・彼は、そんなこと、思いつくようなタイプの人間だった?『実は、栞君に言われたんや』みたいなことを、言うのかと思って、観ていたら、すぐに、話題は、啄子の『二人の結婚を許す』という話に・・・」

 

「啄子の『北村屋を再興したら、結婚を許す気だった』という話・・・まだ、再興してないのに、フライング?」

 

「啄子の『ちゃんと、結婚していたら、お里へ挨拶にも、行けたやろうに、すまんなあ』って、お里に行けないのは、彼女が勘当されているからであって、結婚したしないの問題ではない。また、啄子が『すまんなあ』と謝罪しているのに、何故か、ノー・コメントのてん」

 

「てんが、口を開いたと思ったら、『寄席の木戸銭を半額にしましょう』って・・・3人揃って、自分の言いたいことを言うだけ、会話になっていない!そもそも、こんな短い間に、こんな大事な話を、三つも放り込んでくる、脚本家の意図が分からない」

 

「寄席の木戸銭が10銭というのは、元から安値設定で、風鳥亭に、イマイチ、客が入らない原因は、そこではなく、明らかに、芸人の質と数にあるかと・・・」

 

 「木戸銭を半額にして、売り上げが二倍になったら、取り分の割り当てを、五分五分にする約束を、寺ギンとした藤吉・・・単純に、客の数を四倍にしなきゃいけなくなるが、風鳥亭は、人通りの少ない端席だから、手に入れることが出来た、という設定なのに、無理な話」

 

「今更だが、伊能のチンドン屋のエピソード・・・どうして、店の前でした?むしろ、店から離れた、人通りのある場所でやってこそ、集客効果があったはず」

 

「風鳥亭は、木戸銭半額で、大繁盛、啄子が『このままでは、私も、てんも、まいってしまう』と、愚痴を言い出した、数秒後には、トキが登場・・・ダイジェスト・ドラマの真骨頂?」

 

「トキの、座布団を小さくするアイデア、結局、客のサイズが変わる訳じゃあるまいし・・・と思っていたら、この後の、満席のシーン、特に、これまでと、客の座っている数に、変化なし」

 

「トキの、座布団を小さくして、座れる客の数を増やすアイデアも、塩辛いものを売って、飲み物を売るアイデアも、風鳥亭の金儲けの話であって、客へのサービスが良くなる話ではなく、別に、誉められた話ではない」

 

「あらゆる話が、史実通りなのだから、文句を言うべきではない?このドラマの脚本家の、史実エピソードの使い方の『不器用さ』ときたら、あの高倉健も、ビックリするのでは?」

 

「風鳥亭の一周年記念興行、席が限られているし、普通だったら、男の常連客だらけになっているはずだと思うが・・・ま、これは重箱の隅をつつくような話」

 

「儀兵衛の死後、てんは、帰ることが許されなかったのに、その半年後(?)、何のエピソードも挟まれることなく、しずを始めとする、藤岡家の面々が、揃って、風鳥亭へ・・・だったら、あの時、てんは普通に帰って、仏壇に手を合わせ、勘当が解けたことにすれば、それで良かったのでは?」

 

「開業して、最初の半年の売り上げがイマイチで、やっと運営出来る状態だったのに、残りの半年が好調だった(かつ、寺ギンとの取り分が、3分から4分になった)だけで、藤岡家への多額の借金が完済・・・もしかしたら、てんと藤吉は、この半年間、例の啄子のアドバイスで、梅干しを見ながら、雑草を食べて、餓えをしのいでいた?」

 

 「突然、笑顔になる、儀兵衛の遺影・・・学校の七不思議、夜中になると笑う、音楽室のベートーベン(の肖像画)みたい」

 

「風鳥亭の一周年記念興行が、今週のラストで、いいくらいなのに、すぐに、てんと藤吉の結婚式・・・てんたちの住まい、ずっと、長屋と言っていたのに、実は庭のある、一軒家であることが判明」

 

「啄子が、てんから学んだという、北村家の新たな家訓『人財』、確かに、ちょっと、店が傾いただけで、使用人がみんな、逃げ出してしまった、『食事に漬け物樽』の啄子には、必要な言葉かも知れない」

 

「てんの結婚式だというのに、祖母・ハツが来ない、りんの旦那も来ない、普通だったら、二人のことが、会話に出てきそうなものだが、誰も触れない。もしかして、ハツ(竹下景子)の退場は、新一・儀兵衛のケースを超える、『無視死』か?」

 

「てんと藤吉夫婦は、近所の人たちには、全く、人気がないらしく、家で、結婚式をしているのに、『おめでとう!』と言ってくれる、見物人がゼロ!」

 

「一度、風鳥亭を見限った、アサリも、てんと藤吉の結婚式に・・・主要キャラ同士が、仲違いする時も、和解する時も、ドラマ上、1分の時間も要らないなんて、きっと、このドラマの脚本家は、天才に違いない!」

 

「てんと藤吉の結婚式、出席者は、身内ばかりの、十数人なのに、テレビでは、まるで、数十人いるような、ワイワイ・ガヤガヤ音!」

 

「藤吉が、北村笑店を設立、北村屋の再興が叶った途端に、まさかの、啄子のアメリカ行き!現代を舞台にした、90年代のトレンディ・ドラマ?」

 

「もう、充分過ぎるほど、驚かしてもらったのに、とどめの一撃、『二人の結婚式から、月日は流れ、てんと藤吉に子供が、名前は隼也』って・・・記念興行と結婚式で、時間を飛ばしたばかりなのに、このわろてんか、一体、どこまで飛んで行く?」

 

 

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 自分たちの寄席の側で、赤ん坊と一緒に、大阪のシンボル、通天閣を見つめながら、今後の抱負を語る、ヒロイン夫婦・・・このシーン、私には、最終回のラストシーンにしか見えないのですが・・・。

 

 もしかして、来週からは、鈴木京香主演で、日米の文化的ギャップをテーマにしたコメディ、「船場のごりょんさん、ニューヨークへ行く」が始まるとか・・・?