詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

第2話「anone(あのね)」、長めのあらすじ&短めの感想です!


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 日本テレビ「anone(第2話)」は、大量の偽札の持ち主、亜乃音を待ち伏せし、彼女との再会を果たした、ハリカは、亜乃音の夫が経営していた、林田印刷所で、偽札の話をチラつかせながら、「ここで働かせて欲しい」と、願い出る・・・更に、ハリカは(病気のカノンの治療費のことが、頭にあるのか)、大金を欲しがり、偽札を作って、金を使ったら(目的を果たしたら)、警察に捕まってもいい、とまで言うが、亜乃音は、聞き入れない・・・ハリカが、床下にあったカメラを見つけ、そのデータを見てみると、亜乃音の、亡くなった夫と、失踪したはずの娘が、楽しそうにしている写真が、何枚も・・・亜乃音の「娘とは血が繋がっていない、でも、私は、娘が0歳の頃から、一緒にいた、それが、たった10ヶ月、お腹の中の娘といただけの人がやって来たら、私は、母親から、ただのオバサンに、変えられてしまう」という内容の話を聞き、ハリカは「(自分は、ある人から、親の愛情を受けた記憶のない子供は、ずっと、人を愛せない、と言われたことがある、と話したうえで)、娘さんが、(写真の中の)子供を愛しているように見えるのは、きっと、亜乃音さんの娘さんに、母親から、愛された記憶があるから」と、彼女を励まし、二人の間に、少しずつ、絆が芽生えていく・・・ハリカと亜乃音は、偽札の版のデータを発見し、久し振りに、工場の機械を動かしてみるが、出来上がったものは、裏が白紙の、本物とは程遠いもので、そのまま、処分する・・・一方、亜乃音が、テトラポットに隠れて、大金を燃やす姿を見ていた、持本と青羽は、そのことを思い出し、「(自分たちのような)ドミノ倒しに並んでいる人には、理解出来ない何か?」を感じ、車で林田印刷所へと、向かうことにする・・・亜乃音は、ハリカを信用し、バイトとして雇い、掃除と買い物を頼み、出掛けて行った・・・林田印刷所に到着した、持本と青羽は、大金(あるいは、大金の謎)を求めて、工場や自宅の中を、荒らしまくり、そこで、買い物から帰って来た、ハリカと鉢合わせ、すぐに、ここから立ち去ろうとするが、「泥棒ですよね?」と、車まで乗り込んで来た、ハリカを、そのまま、連れ去ってしまう・・・写真の情報から、娘の行きつけのラーメン屋を見つけ、そこから、娘がどこで働いているかも知った、亜乃音は、ガソリンスタンドで、仕事中の娘を、遠くから眺め、向こうに気付かれるが、すぐに目線を外され、落胆しながら、帰宅するも、留守番していると思っていた、ハリカがいない、工場も、自宅も、物が散乱し、メチャクチャな状態で、亜乃音は、更なるショックを受けるのだった・・・という、あらすじです。

 

 亜乃音が勤めている、法律事務所の花房や、林田印刷所に勤めていた中世古、持本の小中高の同級生・西海も登場していますが、第2話の段階では、まだ、重要ではないので、あらすじからは、省きました。

 

 

 それでは、「anone(第2話)」の感想ですが、亜乃音が娘について語る台詞と、終盤の、亜乃音が、娘に無視されたうえ、信用しつつあった、ハリカにも(ハプニングにより)裏切られた形になる展開が、良かったと思います。

 

 第2話に限ったことではありませんが、この物語は、かなり「偶然に支配」されており、理屈に合わない(動機のおかしい)展開も、起きてしまえば、必然(運命)という、脚本家の哲学を感じます。

 

 人間関係における、血の繋がりというものも、ひとつの偶然に過ぎない・・・主人公であるハリカと、名前からして、最も重要な脇役なのであろう、亜乃音の、過去と現在は、そのことを証明しているかのようです。

 

 最後に、このドラマの暗い雰囲気の原因について、語りますが、各登場人物の過去が暗いから、今現在が暗いから、ドラマ全体が暗くなっている、というよりは・・・このドラマの登場人物全員、「明るい未来なんて、ない(少なくとも、大した成功は得られない)」ということが、透けて見えるから、暗いのだと思います。

 

 このドラマほど、最終回が、ハッピー・エンドにならなさそうなものは、近年、ないかと(病気のカノンの方が、生き残って、主人公のハリカの方は、死ぬとか、殺されるとか・・・また、ハリカが愛用している、スケボーも、このドラマの象徴的なアイテムとして、ラスト・シーンに使われる予感がします)。