詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

坂の上の黒

 

黒い物体が言った

「おれは物凄く硬くなれるし

 物凄く柔らかくもなれる」

 

私は言った

「じゃあ、見せてみろ」

 

すると黒い物体は、丸くなり

ボーリングの球のようになった

指で触ると、確かに硬かった

 

「じゃあ、今度は柔らかくなるぞ」

黒い物体は、そう言って、楕円形になり

コーヒーゼリーのようになった

指で触ると、確かに柔らかかった

 

「で、お前はどういう生き物なのか?」

 

「知らん、それどころか

 自分が硬くなったり

 柔らかくなったり出来ると

 知ったのは、つい、最近だ」

 

黒い物体は、それだけ言って

硬くなり、ゴロゴロと、坂道を転がり出した

 

まだ、訊きたいことがあったのに

もう、既に、姿が見えない

 

 

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