詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

わろてんか(第7回~第9回)、幼少期が終わり、起きた変化は、視聴率の下落だけ?

 

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 NHK・朝の連続テレビ小説「わろてんか」の、第7回~第9回を観ました。

 

 第1週の幼少期が終わり、ヒロインが子役から、大人(葵わかな)に代わり、視聴率のスタート・ダッシュには、成功したものの、内容的には、冴えない感じだった、このドラマに、良い変化が起きることを期待した視聴者も、多かったかと思われますが・・・残念ながら、最大の問題だった「笑えないコメディー」に、改善の様子は見られず、それどころか、各キャラクターの設定の甘さが目立ってきたり、展開を急いで、その展開に付随する問題や、雰囲気作りをおろそかにしたり、展開を急いでいる割には、誰でも、先の読める話でしかなかったり・・・このドラマの問題点は、改善されるどころか、どんどん、増え続けていると言えるでしょう。

 

 

 それでは、私が、わろてんかの第7回~第9回を観て、気になったことを、いくつか、指摘してみたいと思います。

 

 

「どういう意図かは分かりませんが、第1回と第7回の、月曜日の放送だけ、松たか子の主題歌が、別アレンジの、サビ×2回バージョン・・・おそらく、何の話題にもなっていません」

 

 「京都府民じゃなくても、このドラマの登場人物たちの喋っている言葉が、京都弁になっていないことは、まず、誰でも、気付くことではないでしょうか?わろてんかのスタッフを除いて・・・」

 

「私は、明治の社会風俗に詳しい訳ではありませんが、丁稚(風太)も、女中(トキ)も、きっと、明治風ではないような気がします」

 

「ズッコケ・シーンが多いから、吉本新喜劇的かどうかは別にして、少なくとも、吉本新喜劇のファンと、朝ドラのファンが、必ずしも、合致していない事実に、このドラマの脚本家と演出家、そろそろ、気付くべきなのかも知れません」

 

「リアリティーよりも、コメディーを取ったかのような演出は、ひとつの選択肢として、尊重されるべきでしょう。しかし、残念なことに、単なる、リアリティーの捨て損で、それに見合った笑いには、繋がっていないようです」

 

「展開が早いことは、自慢になりません。それでは、ドラマではなく、ただの、あらすじですから」

 

「脚本家の吉田智子さん、『てんてんてんごの、おてんちゃん』というフレーズ、何故、そんなに気に入ってしまったのですか?もしかして、酒を飲みながら、執筆をしているのですか?だったら、お願いですから、早く、酔いを覚ましてください!」

 

「藤吉の手紙の中のなぞかけ、座蒲団を全て没収しても、お客さんの怒りが収まらない、そのくらいの酷いレベルだと思います(そう言えば、笑いの色は茶色の話も、本当に、納得し難いものでした)。」

 

 

「神戸の薬品倉庫が全焼したことの深刻さを、きちんと描いてこそ、てんが、家のため(縁談)より、藤吉との恋を選ぶことが、ドラマチックになるという、セオリー中のセオリーを無視してまで、脚本家が、次の展開を急ぐ理由が、私には、全く分かりません」

 

(追記 てんが縁談を断るのではなく、相手に断られる話でした。私も、先を急いでしまいました。ただ、薬品倉庫・焼失以後の、藤岡家の描き方の雑さは、数話先の話でも、変わっていません。また、結局、家より藤吉という展開は、変わらないでしょうから、長い目で見れば、この追記も要らなかったかも知れません)

 

 

「てんの妹・りんと、女中のトキが、てんの味方であることは分かりましたが、両方とも、『縁談をとるべきか、藤吉をとるべきか?』、どちらともつかない立場で、どちらともつかない発言をしていますが、片方は、縁談派、もう、片方は藤吉派に分けた方が、分かりやすかったかと、思われます」

 

「てんは、大阪まで、電車で向かったそうですが、移動シーンはなし・・・前作のひよっこに引き続き、朝ドラでは、移動に関して、『どこでもドア方式』を採用するのが、決まりのようです」

 

「幼少期を一週間かけてやった割には、口減らしでやって来た、風太の影の部分が生み出す、ひねくれぶりなんて、特に、鈴木福は、演じていなかったような・・・たぶん、脚本にもなければ、演出家からも、聞いていなかったのでしょうけど」

 

「予言者・風太の言った通り、その数分後には、ゴロツキに絡まれる、てん、そして、縁談相手の伊能(高橋一生)が颯爽と登場し、バッタ、バッタと、4人を倒すものの、一度、謝ったゴロツキが、懲りずに、隙を突いて、再び、伊能を襲うが失敗、まるで、半世紀前の時代劇のようなシーンが・・・こんなことで、女性視聴者が『伊能(高橋一生)様、素敵!』となると、思っているのだとしたら、わろてんかのスタッフ一同、いくら何でも、楽天的過ぎます」

 

「このドラマの脚本家は、1回の放送で、3回は、視聴者を笑わせたいと考えているそうですが、これからは、目標を下げて、2回でも良さそうです。最後の1回は、あさイチの有働アナの皮肉コメントで、充分、笑いがとれるようなので・・・」

 


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 それでは、最後に、筆者も、なぞかけをひとつ。

 

「わろてんかの脚本家の、笑いの自己評価」とかけまして、「使ったトイレクイックルを、トイレに捨てない人」とときます。

 

 そのこころは?

 

「つまらないこと、分かっていません」