詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

わろてんか(第110回・第111回)、風太の唐突な提案で、キース・アサリのコンビが、解散へ!


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 NHK・朝の連続テレビ小説「わろてんか(第110回・第111回)」は、てんが手掛けた、ミス・リリコ・アンド・シローの人気は、うなぎのぼりで、連日、二人を目当てに、寄席に来るファンが、後を絶たない・・・来年は、北村笑店の25周年、てんは「何か、その記念になることをしたい」と、皆に意見を求める・・・万丈目は「北村笑店の社史を編纂したい」と言い、風太は「北村笑店の、二大看板を引き連れて、東京で、大々的に漫才をやりたい」と言い、伊能は「漫才の次の一手として、東京でレビューをやるべき」と言い、社長のてんは「まだ、時間があるさかい」と、何をやるのか、決めきれない・・・隼也が、伊能に「丁稚奉公を否定する訳ではないけど、あと、2年もこんなことをしていたら、アメリカで仕入れた、せっかくの知識も、古くなってしまう」と、相談すると、「まず、その思いをぶつける相手がいるんじゃないかな?」と、てんに話を聞いてもらうことを促す・・・売店の前で、隼也が、てんと話をするために、声を掛けるが、彼女は忙しいようで、代わりに、風太と話をすることになるが、二人の興行に対する、価値観の違いが、ハッキリするだけだった・・・隼也の父親代わりを自負していたのに、彼から「漫才も面白いけど、世界には、もっと、面白いものが、たくさんある(例えば、マーチン・ショウ)。おっちゃんの頭は、古いんや!」と言われてしまい、「何が時代遅れや」とボヤきながら、屋台で酒を飲んでいた、風太の隣に、伊能が座り、二人は、藤吉との約束と、自分自身の夢について、語り合う・・・風太のことは好きだが、出来ることなら、外国の芸能にも詳しい、伊能のもとで働きたい、そう思っていた、隼也に、風太が「お前は、伊能さんのところに預かってもらう。他でやってる、社長の息子が、よそで武者修行するのと、同じことや」と言ってくれたので、希望のかなった、隼也は「おおきに!」と、彼に頭を下げる・・・風太は、将来の北村笑店と、百年続く漫才の実現のため、キースとアサリに、解散を促すが、キースは無言、てんとアサリは、激しく反発する・・・風太が、キース・アサリを解散させようとしていると、てんから聞いた、北村笑店の面々は、「業界の常識破りは、北村の社風」と、この話を切っ掛けに、先代の藤吉のことを思い浮かべる・・・隼也が、伊能商会の世話になるということで、挨拶に行った、てんに、伊能が「キース・アサリの話は驚いたが、専務の判断は、正しいと思う。これから、百年先も、東京と大阪で、北村(漫才)が生き残るために、必要な策だろう」と言ったので、解散を反対していた、てんの気持ちに変化が出る・・・てん・風太・キース・アサリの四人で、再び、解散を巡る話し合いをした結果、解散に反対していた、アサリも「かなわんなあ、ワシも、キースには、飽き飽きしていたところや、解散でも、何でもしたるわ」と、解散を受け入れるのだった・・・こうして、キース・アサリは、人気絶頂のまま、南地の風鳥亭で、最後の漫才を披露した後、キースは東京へ、アサリは大阪に残り、それぞれの道を、歩み始めるのだった・・・という、あらすじです。





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 それでは、わろてんか(第110回・第111回)の、筆者の感想ですが、キース・アサリの解散話は、おそらく、史実をヒントに、作られたものなのでしょうが、「大阪と東京に、二人を分けて、別にコンビを組ませれば、客を2倍、笑わせることが出来る」と言われても・・・じゃあ、リリコの相方だって、別に、四郎じゃなくても良かった、という話(先週やったばかりの話の否定)になってしまう・・・人間の個性を無視した、暴論のような気がします。


 筆者の個人的意見を言わせてもらえば、「キース・アサリのコンビは、今はウケているが、既にマンネリ化が始まっていて、これから、ダメになっていくことは明らか」と風太が判断して、解散を迫る(説得をしていく)という話にした方が、良かったと思います。


 また、百年続く漫才の実現、というなら、既に、いい歳の人気漫才師(個人の力)を頼るよりも、「システムとしての、新人の発掘と、新人の育成」でも、考えるべきかと・・・。




 わろてんかは「女社長、女興行師が、主役の物語」のはずなのに、相変わらず、会議で何も発言しない、てん・・・そして、風太が「漫才、漫才」と騒いで、伊能が「もっと、新しいものを(例えば、レビュー)」と言い出し、二人が対立するのも、相変わらず・・・たまには、てんが、伊能と議論をして、見事に打ち負かしたり、ゴチャゴチャうるさい、風太に「最後に決めるのは、社長のウチや!」と、一喝するシーンがあっても、いいのではないでしょうか?


 最後になりますが、このドラマの脚本家の、吉田智子氏は、もう少し、主人公のてんのために(あまり、女という括りに、囚われない形で)、「社長らしい仕事とは何か?」、「興行師らしい仕事とは何か?」について、もっと、熟考したうえで、今後のエピソードを、作るべきだったと思います。


 もう、この時期ですから、とっくの昔に、「時、すでに遅し」なのでしょうが・・・。