名は体を表したり、表さなかったり
殿様バッタは、悩んでいた
殿様だなんて、名ばかり
誰も、自分の命令なんか聞かないし
誰も、まともに、挨拶さえしない
つい、さっきも
人間の車に、轢かれそうになった
世が世なら、切腹ものである
「それなのに、自分には、何の力もない」
殿様バッタが、そう嘆いている横を
通りすがりの糞転がしが、こう言った
「君は、名前だけでも、立派でいいね
僕は君が、本当に羨ましいよ」
殿様バッタは、悩んでいた
殿様だなんて、名ばかり
誰も、自分の命令なんか聞かないし
誰も、まともに、挨拶さえしない
つい、さっきも
人間の車に、轢かれそうになった
世が世なら、切腹ものである
「それなのに、自分には、何の力もない」
殿様バッタが、そう嘆いている横を
通りすがりの糞転がしが、こう言った
「君は、名前だけでも、立派でいいね
僕は君が、本当に羨ましいよ」