詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

名は体を表したり、表さなかったり

 

殿様バッタは、悩んでいた

 

殿様だなんて、名ばかり

 

誰も、自分の命令なんか聞かないし

 

誰も、まともに、挨拶さえしない

 

つい、さっきも

人間の車に、轢かれそうになった

 

世が世なら、切腹ものである

 

「それなのに、自分には、何の力もない」

 

殿様バッタが、そう嘆いている横を

通りすがりの糞転がしが、こう言った

 

「君は、名前だけでも、立派でいいね

 僕は君が、本当に羨ましいよ」