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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

天使、降格し、貧乏神になる

 

ある時、一人の天使が

神様に呼び出され

「君、今日から貧乏神だから」

と、降格人事といえる、辞令を受けた

 

貧乏神は、本当に嫌な仕事である

 

人間が、貧乏になるか、富裕になるかは

神様の気紛れに過ぎないのに

 

現場に直接行って

誰かを貧乏に陥れるのは

貧乏神なのだから

 

当然、呼び出された天使は

「私には、荷が重過ぎます!」

と、土下座してまで、断ろうとした

 

神様は言った

「嫌な仕事かも知れないが

 誰かがやらないと

 地球の資源が枯渇してしまう

 好況が続くと、バブルとなって

 環境に悪いし、インフレになるし」

 

天使は思った

「そんなこと、知ったことか」

 

神様は続けて、こうも言った

「何事も、考え方ひとつだよ

 貧乏は永遠ではないし

 人間を成長させる面もある

 君が思っているほど

 うしろめたい仕事ではない

 すぐ、慣れる

 楽しいこともある

 誇りも持てるようになる」

 

天使は思った

「じゃあ、自分がやれば?」

 

神様は、つれなく、こう断言した

「もう、決定だから」

 

天使は、涙ながらに

神様の辞令に従い、貧乏神となった

 

この新しい貧乏神は

一年もしないうちに

 

世界各地にいる

傲慢な大富豪を没落させることに

大きな快感を覚え

 

思いのほか、仕事に

やりがいを感じているそうである