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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

相棒、ギター甲虫とピック甲虫

鳥や蝶、虫など、生き物の詩

 

ギター型の容姿をした

大きめの甲虫と

 

ピック型の容姿をした

小さめの甲虫が

 

各種、甲虫のメスを集めて

ロックコンサートを開いている

 

大変、盛り上がっていて

メスの甲虫の中には、悲鳴を上げ

気絶してしまう者までいる

 

ミュージシャンは、それだけでモテる

 

これは、人間も甲虫も、変わらないのである

 

やがて、コンサートの終盤

アンコールを前に

ピック甲虫が調子に乗り

激しく、ギター甲虫を擦り過ぎたせいで

 

哀れにも、彼の背中の弦は、切れてしまった

 

メスの甲虫たちは、みんな興醒めした

 

そして、それぞれ、不満を言い合いながら

会場を出て、自宅へと帰って行った

 

ギター甲虫は、弦が切れると

楽器として、再起不能になるのが普通なので

 

もう、これからは、ただの甲虫である

 

ピック甲虫は、冷たく、こう言い放った

「お前とは、もう、終わりだ

 俺は、新しい相棒を捜すことにするよ」

 

ギター甲虫は、切れた弦を引きずりながら

過去の栄光を引きずらないで生きて行く

 

身の振り方について、考えていた

 

なかなか、次のステップに

踏み切れないところも

 

人間と甲虫の、変わらない特徴と言える